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第19回 EPA締結で浮かれている場合ではない

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前の投稿 - 次の投稿 | 親投稿 - 子投稿.1 .2 | 投稿日時 2011-2-18 15:32 | 最終変更
ktakeda1  一人前 居住地: 3-11-13-111, SAKAE-CHO, FUCHU, TOKYO 183-0051  投稿数: 115
今週はバレンタインデー、チョコはたくさんいただきましたかな。筆者は…、やめとこう。チョコの数などは関係が無い。というよりも、糖尿の元になってしまう。そもそも、何でバレンタインデーにチョコをプレゼントするようになったのか、よくわからない。
筆者の負け惜しみは別にして、アジアのバレンタインデーがどうかを見てみた。

ニュースで見たが、最近は中国でもバレンタインデーがあるようだ。中国のバレンタインデーは旧暦の七夕、「情人節」と思っていたが、2月14日も「愛の日」として祝うそうだ。めでたい事は何回あっても良い。ただし女性がチョコをプレゼントするのではなく、男性がバラの花をプレゼントするとの事である。

イスラム国:マレーシアではどうか。こちらはバレンタインデーなど、もってのほかである。AFPによると、マレーシアのイスラム教政策を監督するマレーシア・イスラム開発局(Malaysian Islamic Development Department、JAKIM)は、14日のバレンタインデー(Valentine's Day)に「不道徳な行為と同義」のことをしないよう、イスラム教徒に呼び掛けた。イスラム教徒がバレンタインデーを祝うことがないよう、全国で「バレンタインデーのわなに気をつけよう」と銘打ったキャンペーンを実施したようだ。
キャンペーンだけではとどまらない。NNAアジアの記事によると、イスラム法(シャリア)が禁じる「カルワット」を犯したとして、首都圏で13〜14日にかけて88人が拘束された。カルワットは未婚のイスラム教徒の男女が公園やモーテルなど人目に付かない場所で2人きりになることを指す。バレンタインズデー前後に多発するため、例年通りの手入れのようだ。

インドではどうか。こちらはイスラム教徒も政府も表立った動きは無い。インドの反バレンタインデーの主役はヒンズー教至上主義者たちである。
AFPによると、インド北部アムリツァル(Amritsar)で13日、ヒンズー教至上主義を掲げる政党「シブセナ(Shiv Sena)」の活動家らが、バレンタインデーを糾弾するデモを行った。シブセナは、バレンタインデーはヒンズー教の生活慣習を脅かす文化侵略だと激しく反対しており、バレンタインデーカードを燃やしたり、店舗で販売されている関連商品を破壊するなどした。もっとも、ムンバイで行われたデモは、今年はおとなしかったそうだ。昨年までは、商店の破壊だけでなく、若い男女が一緒にいると、強制的に寺院に連れて行かれて結婚させられるという話も聞いたが、今年はそこまではしなかったようだ。THE TIMES OF INDIAによると、ムンバイ市長選を控えて若者票の流出を恐れたためとの事である。

 しかし今年は別にしても、インドでも年々、反バレンタインデーの動きが激しくなってきた。クリスマスも同じである。特に北部、西部ではそうか。筆者が拠点とするチェンナイでは、あまり反バレンタインデーの動きは聞かない。10年前のクリスマスの時期にチェンナイに滞在していたが、これはもう祭りだった。12月になるとショッピングモールの店員さんはみんなサンタの帽子をかぶっていた。クリスマス当日、IT会社の職場にほとんど技術者がいない。どこに行ったのか探すと、会議室でみんなでクリスマスの飾りを作っている。そのうちに、廊下をサンタクロースが走ってチョコとかケーキを配りだす。勤務時間中である。それよりも顧客への納品が遅れているはずなのだが、誰も、つまりマネージャ層も気にしない。多分、キリストもヒンズー教の神々の中の1人だと思っているのだろう。そういえば、シーク教のグルの誕生日のときも、技術者が半分以上休んでいた。多分、1日シーク教徒になったのだろう。
隣のケララ州などは、宗教に対してもっと寛容である。ケララはイスラム教徒も多いし、キリスト教徒も多い。少数とはいえユダヤ教徒もいる。お互い寛容にならないと、とんでもない事態に陥ってしまうのだろう。以前の日経コラムでも掲載したが、ケララを走るバスの窓に貼られたヒンズー、イスラム、キリストの仲良いシールを紹介しよう。


ケララのバスの窓に貼られたシール 





とはいっても、こんな宗教上の寛容さはケララ州とタミール州だけである。隣のバンガロールでも、昨年も反バレンタインの嵐が吹き荒れた。また寛容さといっても、宗教上の話だけである。


■インドで中華料理が流行る訳

日経新聞に興味を引く記事が掲載されていた。タイトルからして筆者が見逃すわけが無い。「中華料理が映す中印の関係拡大(アジアBiz新潮流)」(http://s.nikkei.com/dVydp1 )という記事である。国境紛争などいつもの両国である。1962年には戦火を交えている。しかしそれでも一般のインド人は中国に意外な親近感を抱いているし、実はインド人は中華料理が大好きなのだ、という記事である。

そのとおりである。街には中国人など見かけないのに、どこに行っても中華のレストランを見かける。最近では、筆者のチェンナイのアパートの横にも小奇麗な中華レストランがオープンした。味も良い。ショッピングモールにも必ず中華レストランがある。


筆者のアパート隣にある中華レストラン 



左が中華の牛肉料理 






それだけではない。ホテルのレストランのメニューに驚かされる。ベジタリアン用料理のページ、ノンベジタリアン用料理のページ、そしてページをめくるとと中華料理である。中華料理にもベジタリアン用とノンベジタリアン用の料理は別である。もっとも、見た目は中華とは少し違う。専門の中華レストランの料理は別にして、ホテルの中華はインディアン中華である。まぁ、中華料理といっても、広東もあるし上海もある。筆者は四川は苦手だが、東北の田舎料理、大連の海鮮、西安、湖南料理などは好きである。雲南のきのこ鍋なんて言われると、もうたまらない。その一つのジャンルと考えれば良いだけだ。日本の中華料理がまったく本場の中華料理と違うのと同じである。一例をあげると、本場の餃子は蒸し餃子なのに、ジャパニーズ中華では焼き餃子、インディアン中華では揚げ餃子となっている、これ位の違いである。ちなみに、大連の「王将」は日本料理屋に分類されている。

中華料理は種類も多い。野菜料理も豊富である。だからベジタリアンのインド人が北京に1年駐在して、なんら問題は無かった。健康そのもの、ダイエットも出来た。中国の油の問題がよく言われるが、高級店では問題なかったようだ。ま、インドに比べればどこの油も・・・

味の好みも両国は似ている。濃い味を好む。インド人も中国人も、日本の冷奴などには箸をつけない。筆者の大好きな讃岐うどんも駄目である。京料理など、絶対に美味しいとは言わないだろう。日本でインド人、中国人に食べていただいて、最も好評だったのは山梨県のほうとううどんである。ベジタリアンにはかぼちゃほうとうで良い、中国人とノンベジインド人にはいつも鴨肉ほうとうである。インドも中国もイスラム教徒はいるので、決して豚肉ほうとうは出さない。これに七味唐辛子をかければ、25億人が食べられる料理である。まだ試しては無いが、田楽味噌なんかも大丈夫だろう。


筆者作 ほうとううどん 





味に関してもう1点。インド人と大連で一緒に食事をした。香草を見て、これは何だと聞くので、「チャイニーズコリアンダーだ」と答えた。彼は「そうだそうだ、中国にもコリアンダーがあるのか」と嬉しそうに食べていた。味の基本が同じである。

話が長くなってしまった。中華料理の話になると話が終わらない。いつだったか、誰かに「竹田さんは料理を食べるために中国に行っているのか」と言われた事がある。「Yes」と答えておいた。
いやいや、それだけ食文化が似ているという話である。

■インドのビザ政策がまた変わった?

ここからが今回の本論である。前置きが長過ぎたか。
最近、最も驚いたことである。実はこの日経の記事である。いや、中華料理の話ではない。インドのビザ政策の話である。
ビザ政策の変更、これで日本の若者もインドで働きやすくなる? そうでは無い。、日本には関係ない。お隣、中国に対するビザ政策である。

引用してみる。
「現在、インドに滞在する中国人は2万5000人を超える。その多くは発電所や通信インフラの建設現場で働く労働者だ。インド政府は2009年、「インド人の雇用が失われている」との批判を受けて査証(ビザ)の発給制限に乗り出したが、インフラ整備への支障を懸念し、一転して緩和の方向に動いている。
 対照的に在留邦人の数は09年10月の時点で約4000人。インド人にとっても日本はまだ「遠い国」だ。インドで和食の存在感が低い理由はこうした人的交流の希薄さにある。日印関係は、和食が普及して初めて「緊密になった」と評価できるだろう。」

まったく知らなかった。2万5000人? 一昨年9月、中国人労働者が帰国させられる前の人数より多い。あの時は2万3000人が一気に3000人にまで減った。その後のインドの入管政策と日本に与える影響については、すでに3回ほどこのコラムでも書いた。第1回 インド政府は鎖国をするつもりか( http://eternal-t.main.jp/modules/d3forum/index.php?topic_id=8 )、第6回 織姫と彦星がインド、中国、日本を繋ぐ(http://eternal-t.main.jp/modules/d3forum/index.php?topic_id=17 ) 、第16回 嘘八百のIT見聞録(http://eternal-t.main.jp/modules/d3forum/index.php?topic_id=30 )を見ていただきたい。日本側の問題もあるのだが、そもそものきっかけは、リーマンショック後の雇用情勢悪化に伴う中国人労働者の追い出しから始まった。韓国人についてはあまり影響は無かったようだが、その波がインドで働く日本の若者を直撃した。

たしかにインドの最大の貿易相手国は中国である。携帯電話の基地局などは中国製のシェアがトップである。日経記事にもあるが、発電所等のインフラ建設でも中国勢の進出が目覚しい。レコードチャイナの報道によると、中国の自動車メーカー福田汽車も来年からインド工場建設を始めるとの事である。上汽通用に続き2社目のインド進出である。世界の自動車メーカーがほぼインドに出揃ったことになる。これでまたインド滞在中国人が増える。

■EPA締結で浮かれる日本

今週、日本とインドとのEPAが正式に締結された。昨年10月の第11回 インドも中国もアメリカと同じ位の「ならず者」(http://eternal-t.main.jp/modules/d3forum/index.php?topic_id=23 )でも書いたが、バラ色の日印関係である。これで経済面では韓国に対抗できる、政治的にはインドを対中包囲網に巻き込めたとの騒ぎである。いやいや、前述の日経の記事にもあるが、「日印関係は、和食が普及して初めて「緊密になった」と評価できるだろう。」である。
現実のインドにおける韓国と中国の位置をあまりにも無視した騒ぎである。ほとほと呆れてしまう。

最近はデリー・ムンバイ間の大動脈構想だけでなく、チェンナイ周辺の工業団地にも日本側の注視が集まっているようだ。チェンナイファンの筆者からすると、チェンナイが持て囃されるのは嬉しい限りだが、インドにとって最も重要なのは水、それも農村における水の問題である。

■お詫び

このコラムは隔週火曜日掲載の予定である。今日はもう金曜日、3日遅れとなってしまった。前回も2日遅れです。申し訳ございません。書くネタが無いか? いや、そうではありません。以前の日経コラム時代は、何を書くか、いつも日経の編集者とともに悩んでいましたが、最近は実はありすぎて困っているのが現実です。何を書くかではなくて、何を書かないかで困っています。この2週間の報道を見ていても、メインにする材料がありすぎます。

・食糧インフレとインド経済の落ち込み。ここ数日間は持ち直していますが、
SENSEX指数は今年になって下げに下げています。外国直接投資(FDI)額もインドだけ落ち込む。
・IT業界の不透明感。米国オバマ大統領の「メイドインUSA」演説もありましたし、英国のビザ制限も新たに。インドITの先行きは。
・中国に続きインドもIT製品のソースコード開示要求
・ポスコのインド製鉄所建設問題で反対派との衝突間近
・Facebook、実名以外の登録アカウント停止
・インドの携帯電話契約者数は7.5億人
・デリーの主要9駅に自動券売機が登場! すごいですねぇ。
・12億人のIDカードの登録
・インドの刑務所でFacebookの活用。さすがFB大国。

来週のマイコミジャーナル「インド・中国への羅針盤」では久々にFacebookでも書きますか。


最後に再び中国の話題である。「愛の日」の翌日、つまり昨日は旧暦の1月15日、元宵節である。これで今年の正月も終わり。また盛大な花火だったようだ。大連に住む日本人の友人によると、おちおち道も歩けなかったとか。いたるところで花火である。ロケット花火が横から飛んでくる。薬莢が顔に当たる。インドのディワリと同じようだ。やはりこの2国は似ている。

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■ETERNAL TECHNOLOGIES Ltd. 竹田 孝治ktakeda1@eternal-t.com zhutian0312@gmail.com
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前の投稿 - 次の投稿 | 親投稿 - 子投稿なし | 投稿日時 2012-5-9 16:13
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