サイトメニュー
業務案内
会社情報

第21回 停電対策ならインドにおまかせ

  • このフォーラムに新しいトピックを立てることはできません
  • このフォーラムではゲスト投稿が禁止されています
前の投稿 - 次の投稿 | 親投稿 - 子投稿なし | 投稿日時 2011-3-23 5:48 | 最終変更
ktakeda1  一人前 居住地: 3-11-13-111, SAKAE-CHO, FUCHU, TOKYO 183-0051  投稿数: 115
謹んで地震・津波災害のお見舞いを申し上げます。
このたびの大災害で被災された皆様、ご家族の皆様に心よりお見舞いを申し上げます。
一日も早い復旧をお祈り申し上げます。

地震・津波による被災だけでなく、福島第一原子力発電所の事故により、どこまでこの災害が広がるのかまったくわかりませんが、何とか日本の総力で再起を図りたいものです。このコラムも1週間の遅れです。正直、手がつきませんでした。しかし、いつまでも放置するわけにも行かず、書くことにいたしました。何を書くべきか、やはり現在の日本の状況と無関係な事を書いてもと思い、計画停電関連についてです。
何といっても、停電対策についてはインドは先進国。インドに学ぼうという趣旨です。

■いつまで続くか無計画停電

計画、計画と言われていますが、これほど無計画な停電は無いですね。筆者の自宅・府中市は第2グループと発表されていたが、東電のホームページを見ると第2グループと第3グループに。町名で調べてもどちらかわからない。仕方なく東電に問い合わせてもわからない。やっと我が家は第2グループということが2時間後に回答が来ました。
最初から住所で停電対象を特定するのは困難。変電所と送電ルートで、つまり電柱単位で停電が決まるのであって、住所では無理なんですよね。送電ルートと電柱までは全てデータベースになっているのだから、送電地図で停電を発表すれば良いと思うのですがね。
その上に1日3時間とか6時間の停電という。個人としては我慢できても、企業活動としては事実上の停止に追い込まれてしまう。これが毎日なのだから、たまったものではない。
そもそも、何故、計画停電が必要なのかもわからない。東京電力の計画停電は被災地とは何の関係も無い。東京電力管内の全体が停電に陥るのを防ぐためである。本当に電力が足りないのか。たしか数年前には全ての原子力発電所が停止した事があったが、火力と水力だけで停電などしなかったはずである。
夕方6時から8時の間の電力消費量がピークで、そこで停電に陥る可能性があるということだが、それなら「節電」などという中途半端なことは言わずに、都心部も含めて全ての暖房を切ればよいだけである。もちろん病院等は別である。それでも足りなければ、その間だけ、企業の生産ラインの電力消費を最低にして休憩時間にするだけだろう。どうも良くわからない。

■西日本では「節電」不要?

東日本と西日本の電力では周波数が違う。だから西日本から東日本に回せる電力量は限られており、西日本では節電しても無意味である。逆に普段どおりに電気を使って経済活動を活発化させるべきだ。こういう論理をよく聞く。大阪府の橋下知事などがさかんにツイッターでつぶやいている。筆者に言わせれば、ずいぶんと乱暴な意見である。乱暴というか、あまりにも視野が狭い。
中東とか北アフリカで何が起きているのか。根本は石油と食料に代表されるインフレ問題だろう。今回の原発事故も、根本はエネルギー消費はいかにあるべきかの問題を我々に突きつけている。周波数云々などは関係ない。福島で起きたことは明日の西日本でも何時起きても不思議ではない。その意味で今回は電力消費を見直すチャンスのはずである。
経済活動を回すためとはいえ、節電不要などというのはあまりにも乱暴である。無駄に電力を使わなくても経済活動は回るはずである。

■インドの計画停電

では、停電が頻発するインドではどうやっているのだろうか。

インドにも計画停電はある。特別な事故等ではなく、日常的な姿である。停電は2つのやり方で行われている。一つは現在の東電と同じように、時間毎の停電である。筆者の拠点であるチェンナイでは、このやり方である。ただし東電のやり方とは違う。停電地区がはっきりとしている。地区毎に2時間単位の停電が発表され、そのとおりに電気が止まる。わかりやすい。もちろん、停電は1日に1回だけである。



本日の停電情報ーThe Hindhu 




もう一つは曜日毎の停電である。ムンバイ周辺はこのやり方のようだ。1週間7日間、地区毎に停電の曜日が決まっている。毎週、同じ曜日の昼間に停電する。特に差し支えなければ、その曜日を休みにすれば良い。これも単純でわかりやすい。しかも7日間で停電を回せば、電力消費量も平準化される。理の適ったやり方である。

■自家発電と非常灯によるバックアップ

停電時も業務を継続したい、これも簡単である。自家発電だ。計画停電だけではない。突発的な停電も頻発する。自家発電設備は普通に用意されている。もちろん自家発電だけで全ての電力をカバー出来るかどうかは別である。大きな企業なら自家発電だけで全ての電力をまかなえる。最初から自家発電だけで稼動している企業もある。チェンナイ周辺の工業地帯などは、やっと最近、政府の電力が送電された。それまでは自家発電である。もっとも、政府の電力に切り替えたは良いが、反対に停電が増えてしまったようだ。
筆者のアパートは、自家発電でまかなえるのは廊下とエレベータだけである。停電時はエレベータも止まるが、自家発電により直ぐに動き出す。一度、筆者もエレベータに閉じ込められたが、3分くらいで動き出した。
また、自家発電が動くまでの間も最低限の非常灯がある。こちらは停電と同時に点灯する。この非常灯はインドのパナソニックでも生産している。優れものだ。筆者の部屋にもある。4月、5月の酷暑期にはさすがにエアコンが無いと辛いが、最低限の灯りは自動的に点灯する。


優れものの非常灯 




自家発電設備の無い町の商店やレストランにも非常灯はある。急な停電があっても、非常灯の下で営業をすればよい。日常的な風景であり、誰も騒がない。東京では計画停電が予定されている地域の全ての商店や飲食店が休業に追い込まれたが、インドでは違う。普段のとおりである。
日本では急な停電ではなくて計画停電なのだから、店の前の歩道で営業すれば良いと思うのだが、いかがなものか。ビールは氷で冷やし、焼き鳥は炭火で焼けば電気が無くても良い。後はロウソクのランタンを用意するだけで良いだろう。クレジット・カードが使えないくらいは大きな問題ではない。そういえば、前回の大連出張時も同じような焼き鳥屋に寄った。昼間は店内で営業しているが、客が多くなる夕方以降は路上で営業している。ピーク時は200人の客で賑わう。なかなか風情があって良い。非常時だからこそ、明るくやればと思うのだが。
ランタンで思い出した。インドの田舎には電気の来ない村などいくらでもある。こちらで活躍しているのはソーラー・ランタンである。昼間の光で充電し、夜、活躍する。サンヨーでも生産しているはずだ。


インドのソーラー・ランタン 





■IT企業ではどうか

こちらは完璧だ。自家発電だけではなくて無停電装置(UPS)がある。インターネット機器、サーバー、パソコンは停電を知らない。停電の瞬間はUPSから電力が供給される。そのうちに自家発電が動く。明かりが少々暗くなっても、何ら問題は無い。
最近はインドに常駐していないが、筆者の部屋も以前はUPSのお世話になっていた。
チェンナイ郊外、インフォシス・テクノロジーズの自家発電装置などは巨大な設備である。停電が長時間になっても、問題ないのだろう。

■筆者の研修事業ではどうか

少し宣伝である。筆者のメインビジネスである日本人技術者に対するインド研修における停電対策である。インターネット設備、研修機材については全てUPSから電力を供給する。
非常灯の配置には入念に気をつける。研修生の安全対策である。研修室、ダイニングホール、寮のレセプション、廊下、研修生の居室とバスルーム、それに階段の踊り場である。これで研修生が動く導線全てを非常灯がカバーする。自家発電が動くまでの間、どこにいても自動的に灯りが点る。筆者の住む府中市も計画停電があったが、京王線府中駅の階段などは非常に暗くて危険である。こんなところには非常灯をつけるべきだ。
もう一つ大事なのは自家発電設備の周辺である。オペレータの休憩場所から自家発電のスイッチまでの間を全て非常灯で照らす。これで夜間でも即時に自家発電に切り替えることが出来る。切り替えの目標時間は30秒、ほぼ達成することが出来た。何といっても、エアコン無しではインドの暑さは日本人には無理である。30秒位のエアコン停止なら我慢も感じないだろう。
ただし非常灯で漏れが1ヶ所あった。自家発電のオペレータのトイレが抜けていた。次回は忘れないようにしよう。

■備えあれば憂いなし、そして楽しむ事も。

筆者の仕事の宣伝はこれ位にしておこう。何を書きたいか。いや、計画停電は別にしても、もう二度と電気を無尽蔵に使える日など来ないということだ。いくらなんでも福島の原子力発電所再開の日など来ないだろう、新規に原子力発電所を建設するというのも無理だ。原子力、火力に代わる発電が直ぐには立ち上がらない以上、長期にわたって不安定な電力事情になる事は目に見えている。そのたびに今のような無計画停電を繰り返すのはたまったものではない。経済が止まってしまう。
停電多発国インドは、停電の中でも経済成長を続けている。そのための用意は万端である。停電が起きても騒がない。企業も国民も、明るく、普段どおりにやっていくだけである。楽しんでいるようにも見える。これは見習う必要がある。
筆者も日本でUPSを用意しよう。と思って、近くのコジマに買いに行った。残念ながら無かった。こんなのを買い溜めする人はいないはずだ。近くにいた店員さんに聞いてみた。答えは「UPS? UPSって何ですか?」である。少し時間はかかるようだ。

■余談ですが

今回の災害で、外国人の帰国や西日本への移動が急ピッチで進んでいる。知人に聞いた話だが、品川の東京入管では再入国許可のための手続きを求める中国人でごった返しているらしい。知人は別件で入管に行ったが、収入印紙を買うためだけに1時間の行列に並んだとの事である。率で言えばインド人の帰国の方が多いようだ。
たしかにインド人にとっては地震は恐怖である。特に南インドなどはまったく地震のないところであり、少し揺れただけでも恐怖心を覚える。スマトラ沖の大地震とインド洋大津波の時が典型だ。インドでは数千人の方が津波の犠牲になった。筆者は直後にチェンナイに行ったが、実はそんなに大きな津波が押し寄せたわけではない。マリーナビーチの砂浜の先1m位の高さに道路があり、その向こう側に筆者の知人宅がある。しかし知人は津波には気づかず、寝ていたとの事である。パトカーのサイレンで起こされ、起き上がって外に出てみると、砂浜にいた方々が全て津波でさらわれてしまった後だったようだ。チェンナイでも少し揺れた。その地震の恐怖で砂浜に逃げた方が大勢いて、津波の被害にあわれたのだ。
停電には滅法強いインド人であるが、地震と津波には弱い。テレビで朝から晩まで地震の被害を見て、原発の爆発シーンを余震の中で見ていれば、東京を逃げ出したくなるのは無理も無いであろう。気持ちはよくわかる。インドの核実験とか印パ紛争の時には日本人がインドから逃げ出した。天安門事件とかSARSの時には、日本人は中国から逃げ出した。それと同じである。理解は出来る。
しかしインドファン、中国ファンの筆者であるが、感情は別である。仕事を放り投げて帰国、あるいは大阪へ。止める事は出来ない。だが、「仲間」とは思えない。東日本が復興したとしても、二度と箱根を越えて来て欲しくはない。ビジネスは別にして、現在の正直な気持ちである。

--
■ETERNAL TECHNOLOGIES Ltd. 竹田 孝治ktakeda1@eternal-t.com zhutian0312@gmail.com
iPhone:090-6531-4099 IP:050-3632-4099
■Facebook/Twitterで情報発信:Zhutian0312

投票数:111 平均点:4.95

  条件検索へ


ログイン
ユーザ名:

パスワード:




パスワード紛失

新規登録