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第18回 農村を制するものがインドを制する

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なし 第18回 農村を制するものがインドを制する

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前の投稿 - 次の投稿 | 親投稿 - 子投稿なし | 投稿日時 2011-2-3 10:33 | 最終変更
ktakeda1  一人前 居住地: 3-11-13-111, SAKAE-CHO, FUCHU, TOKYO 183-0051  投稿数: 115
どうも風向きが変わってきた。いや、インドでも中国でもなく、日本の話である。昨年まではコンサル案件とか上流工程の話がほとんどだったのが、ソフトウェアの開発案件の話が増えてきた。筆者のところにまで話が来るのだから、この流れは本物かと期待してしまう。

しかし昨年の今頃のNIKKEINETコラム「第92回 潮目が変わってきた? 日本のIT業界に人手不足感」( http://bit.ly/fYFPcq )でも同じような事を書いているので、また「嘘八百」になるかもしれない。どうも最近のIT見聞録は「嘘」が多い。いやいや、そうではない。昨年とは違う。たしかに開発案件といっても、ほとんどがピンポイントの技術を要求されるのは昨年と同じだが、「基礎知識さえあれば教える」という話が先週から続いている。ここ数年間、聞かなかった言葉だ。たまには筆者の感覚も当たって欲しいものだ。

■インド共和国記念日

さて、インドと中国の話題である。何といっても中国では春節、旧暦のお正月である。春節は中国だけではない。中国から東南アジアにかけて、日本を除く東アジア全域の新年である。大晦日から大連でも花火が盛大に打ち上げられているようだが、この話題は来週のマイコミジャーナル「インド・中国への羅針盤」で書くことにする。

インドの最大の話題は共和国記念日(Republic day:R-day)だ。インドがイギリスから独立したのは1947年8月15日で、その日が独立記念日にあたる。そして1950年1月26日にインド憲法が施行され、新しく共和国としてのインドが誕生した。
毎年この日は大統領官邸前からインディアン門までの通りでパレードが行われる。昨年は韓国の李明博(イ・ミョンバク)大統領が招かれたが、今年の主賓はインドネシアのユドヨノ大統領である。2015年までに二国間貿易額を250億ドル規模にするとのことである。

独立記念日と並んで最も盛大な祭典が開催されるが、同じく最もテロの危険な日でもある。パレードはライザ・ヒルズからレッド・フォートに至る8キロあまりに渡って執り行われ、高射砲や射撃手、100台の監視用ビデオカメラシステム(CCTV)などが沿道を守る。その周辺では無人偵察機がパトロールする。インド門へと真っ直ぐ続くパレードのハイライト地点、ラージ・パット(王道)など特に重要な地区では建物の屋根や屋上にスナイパーが張り込む。総勢、5万3000人の警備体制である。

今年も前夜にアッサム州で武装勢力が貨物列車やバスを襲ったくらいで、大きな事件は起きなかったようだ。何はともあれ良かった。


共和国記念日のパレード The Hinduより





■完全復活? インドIT産業

実は筆者にも良くわかっていない。前回のコラムでも書いたが、インドITトップのタタ・コンサルティング・サービシズ(TCS)の業績を見ていると、絶好調を取り戻した感がある。。しかしインフォシス・テクノロジーズは相変わらず不調である。その後に発表されたWiproの業績もパッとしない。この違いがどこから起きているのか、実は筆者にはまったくわかっていない。TCSはあくまでもタタ財閥の一員であり、インドIT産業の雄といえばやはりインフォシスである。何かが起きている。サティヤムの粉飾事件の直前、サティヤムの業績だけ飛び抜けて良かった。あの時も不思議な感があった。だからNIKKEINETコラムでもサティヤムの業績だけには触れなかった。何と書いてよいのかわからなかったからである。

しかしインドIT産業全体で見ると、完全にリーマン・ショックによる落ち込みから立ち直ったようだ。The Economic Times紙によると、今年1年間のインドIT大手5社の採用は実に18万人に達するようだ。これはリーマン・ショックの前年、2007年とほぼ同じ数字である。ここにはIBM、AccentureやHP等の米国系IT会社による採用は含まれない。巨人復活である。

■食糧インフレが農村を直撃

話は変わるが、ムンバイ証券取引所のSENSEX指数が下げに下げている。2月1日にはついに日中安値として18000ポイントを割り込んだ。終値は前日比305.54ポイント(1.67%)安の18,022.22であり、1ヶ月で10.63%も値を下げた。報道によるとエジプト情勢の影響がインド市場にまで及んでいるとの事である。しかしエジプト情勢で下げるのなら、米国も日本も下げるはずだが、逆に株価は上がっている。それに下げだしたのはエジプト情勢が緊迫するより以前からである。やはり景気過熱に対する引き締め策の影響だろう。

景気過熱にるインフレはすさまじい。何もかも値上がっている。12月にインドに行って気がついたが、軽油がリッターあたり40ルピーを超えていた。初めてである。


インドのガソリンスタンド




いや、軽油の値段などは大きな問題ではない。不作の影響もあるが、最大の問題は食品価格である。野菜の価格は昨年より67%、中でも玉ねぎ価格は2倍以上に上昇した。今月1日の記事ではバナナも高騰しているようだ。レッドバナナは料理の大事な食材である。玉ねぎもバナナも豆も次々と値段が上がっていく。


左から2番目がレッドバナナ ウィキペディアより




同じくThe Economic Times紙によると、インドの消費者は、7割が生活費を見直し、5割が衣料品の購入を見合わせているとの記事( http://bit.ly/gLvMD5 )があったが、これはどちらかというと都市の中間層であろう。問題はこの食品値上げが農村と都市の貧困層を直撃している事である。インドの人口12億人の70%は農村に住むという。12億人が自給自足出来る食料を産み出していた。都市のスラムには9300万人が住むと聞く。

貧富の差の拡大といっても、中国のように大多数が少しでも豊かになっているのなら大きな問題にはならない。インドでは70%以上の人々の生活の問題である。マイクロファイナンスからの借金が返せずに自殺者が拡大だとか、経済特区のために農地を取り上げられたとか、そこに食品の暴騰では、ますます毛沢東派の勢力が拡大するだけである。農村を制しなければインドの統治は成り立たない。

日本の支援も、デリー・ムンバイ大動脈構想などより農村支援の方が重要だと思うのだが、いかがなものか。米国はドルを刷って、オイルマネーも投資先として世界中の食糧と農地を買い占めている時代である。そこにインドの自給自足体制が崩れると、それこそ食糧危機である。

■農村が最大のマーケット

さて違う面から農村を見てみる。農村を市場として開拓していったのは携帯電話のNOKIAが有名である。農村の情報化である。農民はNOKIAの携帯電話で作物の値段を調べ、効果的な出荷をする。この活動でNOKIAはインドにおける携帯電話のシェアを伸ばしていった。1月27日のPTI通信によると、今度は韓国のLG電子が地方に大規模な投資を行うことを発表した。それだけではない。驚いた事に、日経新聞によると、パナソニックは、インド全土に40拠点を持ち販売員12万人を擁する化粧品・日用品販売のモディケアと農村部で提携。ヘアドライヤーや炊飯器の販売を委託するそうである。

インドの高度成長が順調に続くとすると、その恩恵を最も受けるのもまた農村である。第二次産業の働き手として期待されているのは農民であり現在の貧困層である。現金収入が得られ、彼らが中間層になると膨大な消費者が生まれる。「ネクストマーケット」である。

たとえばインドの無電化村にソーラーランタンを送るのも良いが、もっと安いソーラーランタンを作ることが出来れば、ビジネスにも支援の拡大にもつなげる事が出来る。


インドのソーラーランタン
NPO法人 ガイア・






【お知らせ】
 アスキー総合研究所(編)
「ソーシャル社会が日本を変える」
2月2日、アスキー・メディア・ワークス社より発刊
定価:1800円(税別)

第一章 漂流する科学技術立国・日本
   04 日本人エンジニアは印・中のマインドをまねろ
  を執筆。






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