サイトメニュー
業務案内
会社情報

第12回 「インド人、嘘つかない」これは本当だ。日経ビジネスオンラインに望む

このトピックの投稿一覧へ

なし 第12回 「インド人、嘘つかない」これは本当だ。日経ビジネスオンラインに望む

msg# 1
depth:
0
前の投稿 - 次の投稿 | 親投稿 - 子投稿なし | 投稿日時 2010-11-9 3:29 | 最終変更
ktakeda1  一人前 居住地: 3-11-13-111, SAKAE-CHO, FUCHU, TOKYO 183-0051  投稿数: 115
 先週の5日はディワリの祭りである。祭りといっても、日本の祭りのイメージとは程遠い。中国の春節にはまだ行った事は無いが、多分、春節以上であろう。そう、「光の祭典」である。
2001年だったか、ちょうどディワリの時にはチェンナイにいた。市内の店という店が「ディワリ休み」、食べるものも無い。日本の企業関係者もほとんどの方がインドを脱出し、取り残されてしまった。何とか夕方には食材を買って帰ろうとしたが、すでに道という道で祭りは始まっていた。祭りと言っても何のことは無い、いたるところで爆竹と花火である。ディワリのボーナスで花火を買い集め、空き地であろうが道路であろうがお構いなし、勝手ばらばらに火をつける。ロケット花火が横から後ろから飛んでくるから始末に悪い。なかなかアパートまでたどり着けない。
夜になるともっと大変である。こちらは楽しむどころではない。アパートの8階の部屋に逃げ込む。今度はロケット花火が上に飛んでくる。部屋の窓にガンガンとあたる。窓は締め切っているはずだが、部屋の中にまで火薬の臭いが立ち込める。そのうちにすごい爆発音である。花火をまとめて爆発させたようだ。ちょうどアフガン戦争の時期だった。米軍の爆撃とタリバンの高射砲の戦火がインドにまで押し寄せてきたようなものだ。


今年のディワリ祭  The Hindu紙




これを明け方までやる。翌日、市内は一面、花火の跡である。跡といっても何のことは無い。燃えカスの山である。よくよく見ると漢字の紙だらけ、そう、中国製の花火である。インドの最大の貿易相手は中国であるが、春節といいディワリといい、やはりこの2つの国には共通点が多い。
今年はディワリはどうだったか。デリーでは深夜の花火は禁止になったと聞くが、少しは静かになったのか。それでも二度と行きたくないものである。

■日経ビジネスオンライン「インドビジネス実践講座」が面白い

さて本論である。前回の予告では、IT大手の決算状況について書くつもりであった。しかしまたしても予定変更である。
日経ビジネスオンライン誌に連載されている「熱い!インドビジネス実践講座 現地から日本から専門家がアドバイス」という記事がある。インド駐在歴20年を越える進出支援コンサルタント「鈴木先生」がベンチャー社長「田島社長」に対して指南する形でインドにおけるビジネスの注意点について書いてある。
毎回毎回、鈴木先生の面白い語りで書かれている。実は筆者も毎回、一人でニンマリと笑いながら読んでいる。隠れファンである。



■10月28日の記事には疑問

しかしである。最新の第10回:インドビジネスで注意すべき落とし穴「えー、給料激安どころか、不法滞在扱いまで?」(http://bit.ly/bmBJnO )については賛同できない。
インド企業に勤めた日本女性の技術者が、インド出国時に不法滞在と脱税容疑で一時的にせよ拘束された。彼女には不法滞在の意図などまったく無い。税金も払っていたはずだ。最終的にはインド企業と入管当局が妥協し、彼女は退職して日本に帰国することになった。
記事の趣旨である「個人で働くなら給料も福利厚生もビザも確認することに」、「個人も企業も、時間をかけて信頼できる相手を探そう」はそのとおりである。鈴木先生も最後に「必要以上に警戒する必要もないが、むやみに信用したり、信頼したりするのも間違っているということだ。インドの人と付き合っていると、陽気で前向きで楽しいものだ。意気投合することもあろう。しかし、だからと言って、「全幅の信頼」を置くのは、数年一緒に付き合って、総合的に判断することだ。インドではパートナー選びが一番重要と言えるが、ここに時間を割くことが肝要だな。」と仰られている。まさに大事な点である。
しかしここで実例としてあげられている事件は筆者も知っている。本コラムの第6回、「織姫と彦星がインド、中国、日本を繋ぐ」( http://bit.ly/cLltic )の冒頭で書いた事件である。筆者のコラムではインドの入管政策と手続きの複雑さという切り口から書いた。切り口が違うのだから同じ事件でも違う書き方になるのは当然である。
ここで書かれている会社も筆者は知っている会社である。まだ取引をしたことは無いが、一度、訪問したこともある。印象としては、普通の親日的なソフトウェア会社である。筆者からすると特に可もなく不可もない、「普通」の会社である。
ところが今回の記事では散々である。「詐欺みたい」「国際問題になりそう」「数ある中でもエグい方の事例」とある。あまりにも一方的である。どう見ても相手の会社の言い分も聞いたとも思えない。飲み屋での話ならそれも良いだろう。しかしこの記事は日経ビジネスの記事である。相手の言い分も確認せずに一方的に批判というか誹謗するというのはいかがなものか。
「数ある中でもエグい方の事例」とある。いや、筆者から見ると普通の事例である。何といっても「普通の親日的なソフトウェア会社」である。こんな事例を「エグい方」と言ってても始まらない。「どこにでもある」事例である。一番大事なのは相手に悪意があるかどうかである。筆者から見て、悪意がある会社だとは思えない。お互いの認識にズレが生じているだけである。それを大メディアが一方的に批判するのはいただけない。
インドとのビジネスに関わった日本人からすると、多かれ少なかれ、こういうズレは感じている。筆者も怒ったことがある。それでインドが嫌いになって離れて行った日本人も多い。何でズレが起きるのか、そこを掘り下げずに批判するだけでは、「インド離れ」を加速するだけである。

■インド人、嘘つかない


いつ頃かは知らないが、古くからこう言われている。そのとおりである。インド人は嘘をつかない。もちろん詐欺師はどこの国にもいる。それは別である。あくまでも一般のインド人の話である。もう少し言うと、悪意のある嘘はつかない。日本でも「嘘も方便」という言葉がある。それと同じである。
と、偉そうな事を言ってるが、実は筆者も「何と嘘の多い国か」と思っていた。正直に言うと、5年前までそう思っていた。本当に怒ったことがある。しかしいくら怒っても相手には通じない。何で怒っているのか不思議な顔をしている。それで静かに聞いてみた。「すぐに事実と違うことがわかるのに、何でそんなことを言うのか」とインド人コーディネータに聞いてみた。すると彼の答えは明確である。
「だってそう言われた方が竹田さんも嬉しいでしょ」 彼はサービス精神のつもりで言っているようだ。それからである。彼らの意図をきちんと聞くようになれた。日本側の価値基準で彼らの意図を想像しても意味が無い。彼らの価値基準と日本の価値基準は違うのだから、日本の論理で判断はできない。あくまでも彼らの価値基準を理解しないと、意図がわからない。
「インド人は時間にルーズ」、これも同じである。約束の時間に10分、20分遅れても、それはお互い様である。特に問題視はしない。たとえば約束の5分前には行くというのは日本の価値基準であって、彼らの価値基準ではない。だから彼らは守らない、というか、守ることを絶対視はしない。いや、日本とビジネスを行うのなら、日本のやり方に合わせろとこちらは当然のように要求する。「お客様は神様」なのだから当然である。それが守られない時、それはこちらの意図を彼らが十分に理解していないだけである。しかしけっして「時間にルーズ」なわけではない。

■今回の事件で何が問題だったのか


第6回のコラム「織姫と彦星がインド、中国、日本を繋ぐ」でも書いた。
一つはインドの入管手続きの複雑さ、それに彼女がインドで働きだしてからさらに制度変更があった。二つ目は、インドの中小ソフトウェア会社ではそんな面倒な手続きの仕方を知らないという事である。筆者も日本の入管手続きが良くわからない。お互い様である。三点目は担当者の事なかれ主義であろう。面倒だけど、最後には何とかなると思っていたのだろう。良く言えば「お気楽」なだけである。
しいてもう一つあげるなら、会社とアパート間の場所の悪さである。新しく建設されたハイテクゾーン、昼間の姿は躍進するインドそのものの環境である。しかし一歩奥に入ると、まだ周りに何も無い。街灯も無い。暗闇である。日本でも同じである。そんなところを若い女性が1人で通勤すればすぐに痴漢が出没する。どうやって痴漢から身を守るかを彼女は真剣に考えた。しかしインドのエグジェクティブからすると、痴漢の存在すら想像できなかった。そこで会社の考えと彼女の考えとがズレた。筆者がその会社を訪問した時には、会社は街の中心部にあった。だからそんな問題はおきなかった。物乞いに纏わりつかれる位の方が安全性が高いという事である。
こんな事を書くと、インドのエグジェクティブから怒られるかもしれない。「インド人には痴漢はいない」と。これも嘘ではない。彼の周りにはいないのだろう。彼からすると、周りの方々のみが「インド人」である。「インド人は牛を食べない」というのと同じである。「牛を食べないコミュニティ」だけで生活し働いているからそう考える。

■中国も同じ

「中国人経営者は金儲けしか考えていない」とよく言われている。しかし友人の経営者はこの言葉に非常に怒っている。「金儲けしか考えない経営者は確かに多い。しかし彼らは中国人ではない。彼らの思考は米国人である」と怒る(あくまでも彼の意見として書いている)。「中国人はもともと信義を重んじる国民である。しかし天安門事件でほとんどの日本企業が撤退した。代わりに中国に進出したのは欧米企業である。だから天安門以降にビジネスを立ち上げた中国人にとって、ビジネスの教師は欧米しかなかった。欧米のやり方そのものがビジネスのお手本になった」 だから「日本が撤退しなければこんなことにはならなかった」と嘆いておられる。古き良き親日中国人経営者のものの見方である。

■鈴木先生と日経ビジネスオンラインに望む

鈴木先生はインド駐在歴20年を超えるインド通の方である。筆者のように、時々、インドに行きだして15年というのとは違う。知識も問題が起きた時の対処の仕方も筆者などは足元にも及ばないであろう。だからこのコラムでは非常に失礼な事を書いたかもしれない。
たまたまこの事件を筆者が知っていた、相手の会社も知っていて、込み入った問題だと筆者が知っていただけの話である。鈴木先生はまた聞きレベルだったのだろう。さらにこの記事には一つの意図が感じられる。冒頭に書いておられるが、日本の異常なインド進出熱に対して。「頭を冷やせ」との意図である。この点に関しては筆者もまったく同感である。中国が上手く行かないからインドでは、インド進出など出来る訳が無い。
しかし相手の会社を知っている日本人がこの記事を読めばすぐに会社名も彼女の名前もわかってしまう。せっかくの「親日企業」を失うことになりかねない。相手の会社がこの記事を読めば、彼女は二度とインドに行けないかもしれない。行けたとしても、不法滞在と脱税の問題がすべて解決しているか否か、単に入管当局と会社間の妥協で問題が大きくならなかったとしたら、インドで再度の拘留の危険性もある。最も大きな問題は、インドに対する誤解をさらに拡大する危険性がある。彼女もそれは望まないだろう。
最低限、「詐欺みたい」「国際問題になりそう」「数ある中でもエグい方の事例」という3点だけでも削除をお願いしたい。と、この日経ビジネスのコラムに対するコメントを書いたのだが、未だコメント欄にも掲載されていないし削除もされていない。

敢えて本コラムで書く次第である。

--
■ETERNAL TECHNOLOGIES Ltd. 竹田 孝治ktakeda1@eternal-t.com zhutian0312@gmail.com
iPhone:090-6531-4099 IP:050-3632-4099
■Facebook/Twitterで情報発信:Zhutian0312

投票数:100 平均点:5.20

投稿ツリー

  条件検索へ


d3forum_main_viewpost.html
ログイン
ユーザ名:

パスワード:




パスワード紛失

新規登録